特別連載2021.11.25
photo & text Yozo Hirano
出発まであと50日。
ISSの宇宙空間ではどうやって眠るのか。眠りにくいのかよく眠れるのか。睡眠時間は何時間くらい取れるのか。ベッドや布団はあるのか。そんな素朴な疑問に今日の授業は答えてくれた。
宇宙ではぷかぷかと体が浮いて移動してしまうため、寝袋を壁に固定して、さらにストラップで体を括り付けて眠るらしい。宇宙空間では上下左右もないので、どの向きに寝袋を設置して寝ても良いそうだ。寝袋には蚊帳のようなフェイスシールドが付いていて、浮遊している髪の毛やほこりなどを吸い込んでしまわないように、寝るときはそれを顔に覆うことをお薦めされた。
毎日のスケジュールで睡眠時間はしっかり8時間ほど取られているけど、宇宙での睡眠時間は地上での睡眠時間の7割程度で同等の回復が見込めるという。つまり、5時間半ほど眠れば、地上で8時間眠ったのと同じ効果が得られることになる。そのくらい宇宙での睡眠は良質で、一度体験した宇宙飛行士は、宇宙での睡眠が恋しくなるらしい。これは無重力が強く関係していて、体のどこにも一切重力負荷が掛からないため、最高に質の良い睡眠が取れるという。果たして本当だろうか。
無重力で寝るなんてまだ全く想像もできないけど、これで宇宙での楽しみがまた一つ増えた。
<次の記事>vol.39 10月20日:在ロシア日本大使公邸へ。
1985年、愛媛県生まれ。2007年にZOZOTOWNを運営する株式会社「スタートトゥデイ」に入社、フルフィルメント部門の責任者として従事。現在は前澤友作氏のマネージャーと、「スペーストゥデイ」のプロデューサーを務める。