特別連載2021.12.07
photo & text Yozo Hirano
出発まであと5日。
明後日に控えたロケットのロールアウトに合わせて、日本のチームスタッフがバイコヌールに前入りした。彼らとはスターシティでお別れして以来、約二週間ぶり。スターシティを出たのがつい昨日のように思うけど、あれからもう二週間も経ったんだと、事ある度に時間の経過を思い知らされる。
しかし、バイコヌールに入ったは良いものの、僕たちは隔離中の身であり、面会は許されない。彼らは、僕たちのホテルから歩いてたった5分ほどのホテルに宿泊しているにもかかわらず、対面で会うことは叶わなかった。
結局再会できるのは打ち上げ当日になってしまったけど、ホテルに頼んでいた差し入れが届いたり、画像が送られてきたり、近くにみんながいると思うだけで、なんだか心強く感じた。
ロシアにいたときも、日本に一時帰国していたときも、そして今日から打ち上げまでの数日も、宇宙に滞在する12日間も、全ては僕たちのためにみんなが動いてくれている。ここに来ているスタッフだけでなく、日本に残っているスタッフもみんなそう。日本で細かくて面倒な調整をしてくれているスタッフも大勢いる。
誰も宇宙のことなんてやったことがないのに、よく手探りでこれだけ動いてくれていると心底感心する。後ろにたくさんの仲間が付いてくれていることの有り難みを、日々今更ながら痛感している。
画像は、スタッフのみんながスターシティに遊びに来たときに、特別にソユーズのモックアップに入らせてもらって撮った写真(を無断掲載)。
1985年、愛媛県生まれ。2007年にZOZOTOWNを運営する株式会社「スタートトゥデイ」に入社、フルフィルメント部門の責任者として従事。現在は前澤友作氏のマネージャーと、「スペーストゥデイ」のプロデューサーを務める。