特別連載2021.11.28
平野陽三、宇宙へ行く。vol.48 10月29日：今日もメディカルチェック。
photo & text Yozo Hirano
出発まであと40日。
今日も連日のメディカルチェック。僕はバイクテストからスタート。仰向けになった状態で、脚だけでペダルを12分間続けて漕ぐ。3分ごとに負荷を上げていき、心拍数や血圧が計測される。レベル4になると、普段ジムでトレーニングしているよりも、体感ではかなり重たく感じる。12分後にはもう汗だくになっていたが、血圧や心拍に異常はなかったようだ。
その後は昨日に続いて本日もまた回転椅子。昨日の左右に首を傾ける運動とは変わり、今日は腰から頭を前後に動かす。音に合わせて上半身を前屈し、次の音に合わせて上体を垂直に戻す。椅子が水平に回転している中で、体は縦方向の運動が加わるので、昨日の左右に首を傾ける運動よりもトルネード状態に入りやすい。ただ、このテストでは1分毎に1分間のインターバルが入るので、その間にどれだけ回復できるかが成功の鍵を握る。
結果は、なんと初の10分完走！
（僕の前に、先に前澤が10分達成していたのを目の当たりにしていたもので、是が非でも完走するしかなかったこともある）
二日連続の回転椅子で、終わった後もずっとフワフワしている感じがして気持ち悪かったけど、とにかくひとつクリアできて良かった。
週明けにあといくつかのメディカルチェックを受けて、（本当に宇宙に渡航しても大丈夫な状態かどうか）僕たちは最終コミッションに臨む。
＜次の記事＞vol.49 11月01日：最終試験に向けた総合トレーニング。
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平野陽三（ひらの・ようぞう）
1985年、愛媛県生まれ。2007年にZOZOTOWNを運営する株式会社「スタートトゥデイ」に入社、フルフィルメント部門の責任者として従事。現在は前澤友作氏のマネージャーと、「スペーストゥデイ」のプロデューサーを務める。
