特別連載2021.12.02

平野陽三、宇宙へ行く。vol.59 11月17日:最終試験を終えて。

photo & text Yozo Hirano

出発まであと21日。

昨日の最終試験をパスした僕たちは、朝から卒業式のような、認定式のようなセレモニーに参加した。いつもはホールで行われるらしいけど、コロナの関係もあって、僕たちのみ小さなカンファレンスルームからリモートで参加することになった。スーツを着たお偉い方々から順々に有難い激励のお言葉を頂戴し、僕たちも簡単な感謝の挨拶をして儀式的な会は終了した。

 

その後は、「宇宙飛行士の家」と呼ばれる、スターシティ内にあるガガーリンミュージアムを訪れ、ユーリ・ガガーリンのオフィスを完全再現したという部屋で、歴代の宇宙飛行士たちがフライト前にサインしてきた貴重なサイン帳に、僕たちもサインさせてもらうことになった。前澤は名前とともに、大きく「世界平和」と書いた。僕はその下に続けて、名前と「LOVE & PEACE」を書いた。世界平和に釣られて何とも安直に書いてしまったけど、でもまぁいいだろう。ラブアンドピースが悪いはずがない。

 

スターシティを後にして、モスクワにある赤の広場に移動した。レーニンの遺体を安置していることでも有名なモスクワの観光スポットだけど、ガガーリンと、ソユーズ1号で殉職したウラジーミル・コマロフのお墓もクレムリンの城壁墓地にあり、そこに献花をしに訪れた。いつからかフライト前には二人のお墓に献花しにくるのが伝統になっているらしい。僕たちも敬意を込めて、真っ赤なカーネーションをガガーリンとコマロフのお墓に献花させてもらった。

 

これにて本日の日程は全て終了。今晩はみんなでボリショイ劇場に本場の白鳥の湖を観劇しにいくことになっている。モスクワ滞在も残すところあと2日。最後に、ロシア芸術を存分に堪能してきたいと思う。

 

<次の記事>vol.60 11月18日:モスクワ最終日。

 

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