体感する2021.12.10
text: Hitomi Takano
12月9日(木)17時36分、前澤友作さんと平野陽三さんが乗った国際宇宙ステーション(ISS)を肉眼で確認!
9日17時36分頃、彼らが乗ったISSが初めて日本上空を通過するということで、全国の宇宙ファンたちが同じ時間に空を見上げようと、密かに盛り上がっているという情報を聞きつけ、「みんなで#きぼうを見よう LIVE」に参加してみました。
ISS といえば、確か数週間に一度、日本でも地上から肉眼で見ることができるはず。
ということは、12日間宇宙に滞在する彼らが乗っている時に、そのISSを見ることができるというのは、なかなかすごいことなのでは?
ワクワクしながら向かった先は、東京・日本橋のとある施設の屋上。
到着すると、すでにスマホを空にかざしている人たちがちらほら。「ARきぼう予報」を使ってISSの現在地を確認しながら、夜空に姿を現すのを心待ちにしている様子でした。
「ARきぼう予報」とは、KIBO宇宙放送局が運営するサイト「#きぼうを見よう」内のサービスのことで、ISSの軌道予測を確認することができます。またISS内に開設された、宇宙と地上を双方向でつなぐ世界で唯一の放送局「KIBO宇宙放送局」のツイッター(@KIBO_SPACE)では、ISSが見える日時を発信。
この日、「みんなで #きぼうを見ようLIVE」のツイッタースペース(*1)では、宇宙放送局の方をホストに、スピーカーの各地の代表レポーター、全国のリスナーが参加して盛り上がっていました。私もトークルームに参加して、聴きながらISSを待ちます。
「愛知県も見えています。すごくきれいです」
「大阪もきれいに見えています」
「高知も確認できました!」
と、次々に飛び交う全国の目撃情報。
東京上空を通過する時間もあと少し。
どんな形でどのくらいの大きさなんだろう、どのくらいの速さなんだろう。
期待が高まります。
17時36分
ついに、東京上空にISSの姿が!
スマホで位置と動きを確認しながら、肉眼でもその姿をキャッチ。
思ったより大きくて、肉眼でもしっかり見えることに驚きました。ビルの灯りがある都会でも、晴れていれば問題なく見えます。
ISSを見上げながら、居合わせた人たちと一緒に「前澤さーん、平野さーん」とみんなで手を振りました。ISSからは見えるはずはないのだけど、今この瞬間、私たちの目に映っているあの光の中に、前澤さんと平野さんが乗っている。そう考えただけで、なんだかジーンとしました。
「ARきぼう予報」では、“ただいま上空を通過中”と出ている間、ISSを肉眼で見ることができます。「今見上げている人数」というのが画面左下に出るのですが、ピーク時はなんと2800人以上でした。
全国でこれだけの人たちが、同じ時間に、同じ空に、スマホをかざして見上げていると思うと、
さらに、ツイッタースペースで繋がっているので近くに感じることができて、まるで一緒に見ているような錯覚になりました。こんな時代だからこそ、こんなふうに同じ空を一緒に見上げるという行為がとても特別に感じられます。
ISSが見えなくなってからも、ぼんやり夜空を眺めながら余韻に浸ってしまいました。
平野さんの日記『平野陽三、宇宙へ行く』や前澤さんのYouTubeを観ていたし、前日も出発してISSに移動する瞬間を映像で観ていたので、感激もひとしお。
これまで、遠い遠い存在だった宇宙が、こんなにリアルに、身近に感じられる日が来るなんて。
なんだか宇宙と繋がれたような気分に。
次は、友人を誘って一緒に空を見上げよう。