体感する2022.02.20
限られたスペースの中で過ごすという点で、ステイホームと宇宙船滞在はほぼ一緒。しかもベッドに寝たきりの人間の筋肉は、無重力の中で過ごした宇宙飛行士のそれと同じような状態なんだとか。宇宙から帰還直後の飛行士のように自力歩行が困難、とまではいかないものの、確かに「最近、体力が落ちたなあ」と感じる人も多いはず。そろそろ世間にもアクティブな雰囲気が戻りつつあることだし、ここはひとつ、宇宙飛行士のトレーニングにならって怠けた身体を目覚めさせようじゃないか。
この『“宇宙式”トレーニング』は、自宅で簡単にトライできるエクササイズを紹介する連載。今回は「腕と背筋」。私たちもいつかは宇宙に行くかもしれないし、今から宇宙飛行士気分で挑戦してみよう!
【前回のおさらい】
第一回はスクワット運動について。重力が非常に弱い宇宙では、身体に対するその負荷もなくなり、また、歩く必要もない。そのため、宇宙滞在によって特に衰えやすいのが脚力で、スクワットはそれを効果的に復活させるエクササイズだということを知った。
しかしながら、実際にトライしてみるとこれがなかなか全身に効く。聞けば宇宙から帰還した後に行うトレーニングで大切にされているのが、「効率的に全身運動ができるかどうか」ということ。というわけで、今回はその課題をクリアする運動の中でも代表的な腕立て伏せに挑戦!
【全身運動ができる腕立て伏せ】
①手を肩幅に開いて床に置き、イラストのような腕立ての体勢になる。この時指の間は開き、肩の下に手があるようにする。
②少し前を見ながら、ゆっくり腕を曲げていく。この時お尻が引いたりしないように注意する。
姿勢を真っ直ぐに保ったまま腕を落とすことで、腹筋と背筋にも効く。これも前回のスクワット同様、回数よりもゆっくり「ちょっとキツいな」と感じる速読でやることを意識してみよう。辛い方は膝をついた体制で挑戦を。