特別連載2021.11.29
photo & text Yozo Hirano
出発まであと36日。
今日は先週から行われていたメディカルチェックの総決算。今日の総合健診で、バイコヌール入りできるかできないかの最終判断が下される。
昨日の夜はお酒も飲まず、食べ過ぎず、辛いモノや炭酸も控え、睡眠もしっかり摂って今日に備えた。
朝から全てのドクターの部屋を順番に回っていく。視力、聴力、耳鼻咽喉、内科、歯科、カウンセリングなど。
全ての部屋を回り終えた後、30分ほど待機。その間にドクター10数名による審議会が開かれているらしい。
1人ずつ名前が呼ばれて、セレモニーホールに入る。そこにはドクターや関係者がずらり。ロシアらしい伝統行事的な要素もあり、この時ばかりは僕たちもジャケット着用で入室する。
結果は、、、前澤・僕・小木曽の3名とも晴れて合格! 3月の一番最初のメディカルチェックからここまで、思い返せば長い道のりだった。
前澤は何度も目の検査をさせられたり、僕は親知らず4本と虫歯1本の計5本を一気に抜かされたり、小木曽は鼻の手術までさせられたり。都市伝説だと思っていた、目が悪いと宇宙飛行士になれない、虫歯があると宇宙には行けない、鼻が詰まっているとロケットに乗れない、これらは全てあながち嘘ではなかった。
そんな苦難も乗り越えて、今日の合格発表を笑顔で迎えられたことを皆で喜んだ。
とはいえ油断禁物。打上げまで残り1ヶ月と6日。体調は絶対に崩せない。
<次の記事>vol.51 11月3日:オフィシャルポートレート撮影。
1985年、愛媛県生まれ。2007年にZOZOTOWNを運営する株式会社「スタートトゥデイ」に入社、フルフィルメント部門の責任者として従事。現在は前澤友作氏のマネージャーと、「スペーストゥデイ」のプロデューサーを務める。