特別連載2021.11.14
photo & text Yozo Hirano
出発まであと81日。
ヒューストンでの予定を無事にこなし、いざロシアに向けて飛び立った。
ヒューストンからヨーロッパ周りで、モスクワまで10時間の空旅。雲の上はいつでも晴れていて、美しい夕日が僕たちを見送ってくれた。
NASA滞在中に僕が思っていたこと、感じていた不安を前澤に伝えようかと迷ったけど、いつでも全てお見通しの前澤には不要だと思ってやめた。僕の不安や迷いもまるっと分かった上で、それでも前澤は気にせず前に進んでいる。そのプレッシャーに耐えられるからこそ僕が選ばれたのだとも思いたい。言葉にして弱音を吐くのはやめておいた。
そんなことを考えていると、前澤が急に神妙な面持ちで僕たちに話し始めた。それは2022年の構想、つまりISSから帰ってきたあとどうするかという内容で、皆初めて聞かされるものだった。
前澤あるある。
大事なことは、いつも空の上で決まる。
1985年、愛媛県生まれ。2007年にZOZOTOWNを運営する株式会社「スタートトゥデイ」に入社、フルフィルメント部門の責任者として従事。現在は前澤友作氏のマネージャーと、「スペーストゥデイ」のプロデューサーを務める。