特別連載2021.11.22

平野陽三、宇宙へ行く。vol.34 10月15日:ケルンへ。

photo & text Yozo Hirano

出発まであと54日。

この土日を使って、ESA*棟コロンバスに入室するための簡易的な訓練をドイツ・ケルンまで受けに行く。
*ESA=European Space Agency

 

僕たちが日々訓練を受けているロシアに加え、NASA、JAXAでの訓練を終えているので、ESAでの訓練を受講すれば、(カナダのロボットアームを除いて) ISSモジュールはコンプリートすることになる。

 

なぜロシア以外の国でも訓練を受けるか。答えは単純、訓練を受けていないと、その国のモジュールに入室することさえ許されない。各国の宇宙飛行士たちが作業や実験をしている大事な空間で、そのモジュール内の構造や特性、注意事項や緊急時の行動規定を理解していないというのは論外というわけだ。ISSまで行くのだから、せっかくなら全てのモジュールに入りたい。というわけで、ヒューストン、筑波での訓練も修了し、残すケルンESAの訓練がこの週末に設けられた。

 

今日は移動日で、スターシティでの訓練はお休みとなった。ホテルで半日ゆっくりし、夕方頃ホテルを出発した。ケルンまではモスクワから飛行機で3時間。時差で2時間巻き戻る。

 

ケルン大聖堂と、ビールとソーセージを楽しみに、いざケルンへ。

 

<次の記事>vol.35 10月16日:ESAの訓練初日。

 

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